いや~凄かった。2020年9月にデビューして、半年くらい経って、ああこの人多分ワンマンライブやるだろうなという確信めいた期待があって、しかも日本で開催されて、チケットが当たるという壁を乗り越えて、その場に居る事が出来た。
冒頭6曲の配信ライブは無料で見る事が出来る。社会科見学のつもりで、6曲目のぐらとのコラボ曲「Q」だけでも聴いていかれると嬉しい。チャンネル登録者数ベースで現存する最強Vtuber2人の楽曲の、ライブ初披露である。
(開始時間指定済み)
アイドルのコンサートとは真逆のものを見せたい
カリオペのリアルライブでの初登場は、ホロライブの全体フェスLink your wishでRedを歌ったのが最初である。
アイドルのライブであるから、振り付けもしっかりある。広い会場にみんなのペンライト。それがアイドルコンサートの作法だ。
(開始時間指定済み)
今回のライブ前のインタビュー記事や、デビュー当時から言い続けていた事だが、「私はアイドルっぽくないし、みんなもそれを求めてない。」
もっとダークでエッジの効いた、アンダーグラウンドのラップシーンのようなライブをやると。
全てはこの数曲のために
私は約2年、カリオペの事をずっと応援してきた。
わためとのラップバトル、Vtuberだから出来たMythメンバーのサプライズ登場、思わずニヤりとするライブ仕様の歌詞変更、尊敬する先輩とのコラボ、未発表の新衣装を携えてのアンコール登場etcetcetc…
(新衣装でのアンコール登場。アァー♡)
語れる事は無限にあるが断言したい。全てはこの瞬間のためにあった。
「ホロライブの先輩、同期、スタッフの皆さん、そしてファンの皆さん本当にありがとうございます。1つだけお願いがあります。」
「Put down your penlight. ペンライトを置いてください。」
フロア爆湧き。
俺爆泣き。
ゲストDJのTeddyloid氏作曲で贅沢にも自らライブアレンジ、Let's End The World
nonsense(意味がない)で、語感とフロウ全振りで構成されたカリオペ史上最もカオティックで激しい、HUGE W(2nd albumの個人的一押し曲!!)
自身を象徴する曲であり、そしてカリオペの原点であるネットラップに近いトラックを使った、失礼しますが、RIP♡
以上3曲で終演。
音楽ライブの熱狂には場の人間との一体感と、音楽に没入する快感が不可欠だが、その2つは基本的にはトレードオフだと思っている。
アイドルのライブで同じ色のペンライトを会場が一体となって振る姿と、クラブで各々踊り狂う姿を想像して頂ければ良い。
カリオペがライブの終盤でやりたかったのは、後者寄りの各々がその身ひとつでノって熱狂するライブだ。私はメタル畑から来た人間なので、勿論「put down your penlight」でぶち上がった。そうだそれでこそ私の求めたライブであり、カリオペのルーツであるアンダーグラウンドシーンなのだと…
余談
メタル(やラップ)のライブが、クラブで各々踊り狂うような集合した個の空間という事ではない。モッシュは領域を決めてケガをしないようある程度の秩序があるものだし、折り畳みなどは見た目は激しいがペンライトのように一体感を楽しむノリでもある。
では本当にアイドルのコンサートと逆だったか?
ライブ翌日の配信でもアイドル文化へのリスペクトを語っており、カリオペ的には従来のホロライブと遠ざかった、という意味でアイドルのコンサートと真逆、と言っているのだと思う。
が、冷静に今国内で人気アイドルと呼ばれる面々を見渡した時に、それ単体で通用しそうな(通用するとは言ってない)音楽活動を行うアイドルってそんなに珍しいだろうか?
今までたまたまホロライブにそういった人材がいなかっただけで、むしろ正統に人気アイドルとしてビッグになって行ってると私は思いました。