俺が選ぶ音楽ベストは8年目になりました。
当ブログ唯一の定期更新記事です。
選曲の前に音楽に関して言いたい事が2つあります。
1つは、今年はSpotifyにどっぷりの年でした。それに合わせて、今年のベスト15は全て2021年現在Spotifyで聴ける曲だけにしました。
記事の末尾にプレイリストへのリンクを作成したので全部流したい方はSpotifyを使えば一発で聴けます。
こういうアクセスのしやすさが様々な人にリーチする事に繋がっていくのかも知れません。
2つ目は、ちょうど1週間ほど前にこんな事を言われました。
音楽について話していたらエトー今日の名言
— 陸生生物ひふみ (@hifumi_justine) 2021年12月19日
誰に影響されたとかルーツ求めて消費するのロックと哲学くらいですよ
ズガン
哲学はさておき、ロックに近い音楽がやたらとルーツや影響を語りたがる事を自分は自覚していなかった。
この音はあの辺のアーティストに影響を受けているなとか、これは昨今の流行を意識して敢えて突飛な事をやった曲か、とか、そういう制作の背景にあるものをまとめて楽しむのがロックやメタルだが、多分それは音楽を聴く人全体で見れば少数派で、音楽って曲単体で良いか悪いか、という鑑賞のされ方をする事が多いんだ。
あのオタクめちゃくちゃ音楽聴いてるのに全然文脈を語ったりしないなとか、ポップの王者たちの作曲に関するインタビューとかを読んでも全然面白くないなとか今まで思っていたけど、特殊なのはロックの方だったんだ…
パッと見で何曲か聴いてみるかという人のために曲名のあとにそれっぽい単語を置いてみました。
- 15位 ANIMUS/miscast
- 14位 現実凸撃ヒエラルキー/「私」(CV:悠木碧)
- 13位 イキウラム・カリギュラム/ストロベリーソングオーケストラ
- 12位 Samurai Metal/Gyze
- 11位 Lure/Sennzai
- 10位 FIGHTER/NEMOPHILA
- 9位 儚く消える愛の賛歌/摩天楼オペラ
- 8位 Butterfly Effect/Inchaos
- 7位 Stargazer/CROSS VEIN
- 6位 鳥籠の小夜曲/Ariabl'eyeS
- 5位 CHRONUS ANCHOR/SALTY DOG
- 4位 OUTSIDER RODEO/RAISE A SUIREN
- 3位 Lie of Providence/Cepheid(feat.Zephyrianna)
- 2位 マシンガンポエムドール/cosMo@暴走P
- 1位 Off With Their Heads/Mori Calliope
15位 ANIMUS/miscast
アイドル、ハードコア、スクリーム
もうアイドルである必要ある?くらいまで来ている昨今のアイドル+スクリーム・ハードコア業界。
アイドル単体でもスクリーム単体でも戦えないから合体しているのかも知れない。今どき地下出発のアイドルって順当にかわいい方がむしろ逆張りだし。
国内で女声クリーン+女声スクリームを聴こうと思うと、自然とアイドルに流れ着いて結果ランクイン。
いや~この分野の知名度を上げてくれたPasscodeが偉い。多分。ありがとう。
14位 現実凸撃ヒエラルキー/「私」(CV:悠木碧)
アニソン、電波、メタル
悠木碧に頑張らせれば良いものが出来る。
メタルは感情の激しさを表すアイコン、でしかなくなったのがよく分かる電波曲。
怒ったら取り敢えずメタル。
ちなみにこのアイコン的な使われ方をするメタルは70年代のヘヴィメタル、パワーメタル、スラッシュメタルなどである事が多い。
13位 イキウラム・カリギュラム/ストロベリーソングオーケストラ
某人に去年教えてもらって何となくいいなーと思っていたら、2021年に雰囲気が結構変わった曲が出てきた。
以前まではツインボーカルが特徴的なプログレ、パンクというイメージだったのだが(というかパンクを名乗っている)、突如エレクトロ要素がバリバリに入ってきてかなり好きな感じに。
エレクトロっていうのは電子音的な音が入ってればエレクトロ〇〇と呼ばれる。ボーカルを加工するのは何か平成~今の流行りでオートチューンと呼ばれる。
12位 Samurai Metal/Gyze
メタル、男声、スクリーム、サムライ、ニンジャ
こんにちはァァ!!
ダサカッコいいという一言で片づけるのは最近惜しい気がしてきた。
メタルに三味線や尺八を組み合わせた間違った日本を全力で表現した曲なのだが、案外本物のフォークメタルを日本人が作った結果ってこれなのではないかという感じがする。
まさにこないだサイゼミでやった"二次創作された"日本だ。間違ってる間違ってないではなく、音楽というフィールドにおいて、日本の正しいフォークメタルはこれなのだ。
途中に挟まれる合いの手や雄叫びのためだけに海外の有名バンドたちをゲスト出演させているのが最高。
11位 Lure/Sennzai
シンフォニックメタル、エレクトロニックダンス、同人音楽、オペラ風
ハードコア系の音ゲー曲で知られるLaur氏の作曲。
Sennzaiさんのようなオペラ系のボーカルは必須栄養素なので絶対毎年見つけてくる。
ラスサビ前に挿入される間奏に目玉飛び出る事間違いなし。全く違う音楽ジャンルのタメとクライマックスを組み合わせてもよい。
歌詞がめっちゃ漢字だらけなのが同人音楽感があってイイ。
昔の六弦、Alieson、LIV MOONとかが好きだったオタクはSennzaiさんに乗り換えてください。
10位 FIGHTER/NEMOPHILA
メタル、ハスキー、ガールズバンド
youtubeはスタジオ演奏とある通り何かビミョーな音なのでSpotify推奨。
演奏以外全てゆるふわがウリのガールズバンド。声がすき。
ロック系のガールズバンドって擦られ過ぎて擦り切れてるんだけど、決定版を紹介するならNEMOPHILAだと思う。これが令和のガールズバンドのイデアです。
9位 儚く消える愛の賛歌/摩天楼オペラ
メロスピ、男声、疾走感、山
超正統派ジャパニーズメロディックスピードメタル。
音楽って流行り廃りが激しいんだなぁって改めて思う中で、それは別に古い音楽が消えたり悪くなるわけじゃないし大衆が勝手に廃れたと見做しているだけで更なる良さを求めてアーティストたちは曲を作っているんだよなぁ…ってしみじみと聴き入っていたのがこれ。
過剰なクサさでもなく、過剰なカッコつけ感もないこのシュッと感がイイ。
8位 Butterfly Effect/Inchaos
メタルコア、男声スクリーム、中国語/英語、オリエンタル
たまたま見つけた。ボーカルが美しい。
単純に日本語でも英語でもない音楽を聴く機会があまりないので、初めての聴き心地にやられてしまったのかも知れない。
シンプルなメタルサウンドとスクリームに、優しい中国語(中国語という事だけが分かる)がイイ。
よく分かんないけどイイよな…みたいな選出なので抑えめの順位だが気持ちはもっと上。(ただイイでゴリ押せないオタク仕草)
7位 Stargazer/CROSS VEIN
シンフォニック/メロスピ、オペラ風、女声クリーンのみ
キラッキラのドコドコです。
CROSS VEINは一度対バンで生で見てから、マジでカッコいいなと思っていた。
どこを切り取っても荘厳、疾走、キラキラの純度100%の私が好きなメタルです。
こういうメタルに、1回落としてから盛り上げる…とかそういうちょこざいテクは要りません。最初から最後まで駆け抜けるだけの展開です。
ちなみに貴族という設定なので色んな楽曲を見渡すとファンタジック要素少しあります。
6位 鳥籠の小夜曲/Ariabl'eyeS
同人音楽、ゴシック、シンフォニック、女声ツイン
〇〇のイデア、という言い回しが音楽において大変使いやすくハマってしまったのでここでも使わせていただきます。これは、ファンタジック同人音楽のイデアです。
イデアも何も、10年前からこれだけを作り続けている老舗なんです。一部ですが、公式ページのDiscographyが美しすぎるので貼ります。
これアルバムとか新しめのシングルが入ってないんですけど、全っ部これなんすよ。
曲の事全然語ってなかった。なぜ数ある曲の中でこれかと言うと、ゲストボーカルでRisa Yuzukiさんが参加されていて、今私の同人音楽界イチ押しボーカリストはこの方です。それが理由です。
5位 CHRONUS ANCHOR/SALTY DOG
ラウドロック、キャッチー
先に大事な事を言います。SALTY DOGは2ヵ月前に解散を発表しました。ずっと前から応援していたので悲しいとかそういう事は一切ありません。
ただただ、見つけた年の続報が解散である事が悲しいのです。
アニソンとかに起用されて頑張って欲しかった。俺は気付いてないから応援出来なかったけど。
昨今の女性VoアニソンってLiSA、GARNiDELiA、MYTH&ROIDあたりって結構技巧的で激しい曲があると思うんですけど、もう一声っていつも思うんですよ。
こういうカッコいいキャッチーな女性Voでもう一歩重いやつ、あるじゃん!しかもビジュアルもサイコー!って感激してたんですワシは。以上です
4位 OUTSIDER RODEO/RAISE A SUIREN
ロック、エレクトロ、アニソン、メディアミックス
2年前くらいから入れたいな~と思ってたんだけどいまいちビビっと来る曲がなかったんですが、来ました。
2021年ライブで暴れるならこれ第1位です。
初見は普通に萌え要素(チュチュのラップ)要らんくね?と思っていたのだが、上手すぎてただの出来の良い音楽として消費されてしまうのを避けるために、あの手この手を使っているうちの1つがアレなんだろうな、と思う。アニメシーンに立つバンドとしてのバランサー。
サビ入るとこで脳内のステージ脇からクソデカ火花、上がります。
3位 Lie of Providence/Cepheid(feat.Zephyrianna)
メタル、同人音楽、スクリーム
これは出た時本当にびっくりした。何故なら俺が欲しいと思っていた要素の曲が追いかけていたアーティストから出たから。
メタル+女声スクリーム+ジャパニーズ同人音楽の血+物語仕立て+Vtuber
全部盛り。マジでびっくりした。俺が依頼したのかと思った。
ゲストボーカルのZephyriannaは今年見つけた典型的な萌えアニメ声+スクリームが出来るマルチリンガル(日本語も結構分かる)Vtuberで、これからも曲出し続けて欲しい。
他の曲もオススメで、ボーカルが固定されていないのでもっと軽快なやつとかスクリームがないやつも多いです。youtubeがメインで活動していて、曲数が多くないのでぜひ。
2位 マシンガンポエムドール/cosMo@暴走P
ボカロ、超高速、音ゲー、ハードコア
これは刺さりました。
まず、cosMo氏の楽曲は今まで消失シリーズ~バンブーソードガールくらいしか知らなくて、最近の曲(ここ2-3年?)を聴くと凄いハードコア、DJ、ダンス系の音が取り入れられててびっくりしたしめっちゃ嬉しかった。聴いててこっちの方が気持ち良いなと思ったから。
歌詞が最高に好きなやつ。これ100%音ゲーのために作られた曲なんですよ。
音ゲーが、音ゲーの曲という文化圏をつくり始めて久しいけど、いわゆる音ゲー曲が音ゲー曲に自己言及するような曲フェチでして、それが今を駆けるプロセカの最高難度曲として出てきたのよ。その背景が最高。
個人的にボカロをどういう存在と見ているかと言うと、自分は人間でないという文学的な存在感よりも、単に人間の能力を超えるパフォーマンスが出来る楽器として期待をしているので、こういう凄い調教がなされている曲はそれだけで好きです。
速い音楽好きとしてはもっと速く!という欲求が常にあるんですが、人間の発声速度には現実的に限界があるのに対して、ボカロはもしかしたらどんどん先に行けて、実は人間の耳がそれを聴き取る能力が磨かれてないだけかも知れないじゃないですか。
というわけでボカロにはもっと速い曲を歌って欲しいです。(常に速いので勘違いしそうになるけど、この曲が限界級に早口なボカロ曲というわけではないです)
1位 Off With Their Heads/Mori Calliope
ラップ、EDM、Vtuber
これは良い曲だから1位なのではなくて、今年私に1番エネルギーを与えた曲だから1位です。そもそもラップ、EDMの事はよく分からない。(良い曲だけどね)
ズバリ歌詞が好きだから1位です。もうドドドドド性癖ド真ん中です。MVに歌詞書いてあるので見ながら聴いてください。
個人Vtuberへの挑発だとして浅いオタクに燃やされて最近までライブで歌えなかった事もありましたが、そのくらい外野、ファン、歌っている本人をも燃え上がらせるエネルギーを持った曲だったんでしょう。
推しとは、圧倒的に強い個で、ファンを先導するもので、外部の価値に流されてはいけない存在で、それでいてファンと不可分なものであるという事、それらを体現した曲です。ありがとうございます。
これベスト15がプレイリストになったSpotifyのリンクです。