ならない。
身内向けエイプリルフール企画としてリリースさせて頂きました。
いや、私は何もリリースしていない…今日はそういう話をします。
後半2項はどなたでもお読み頂ける内容になっています。
これは何
実在の人物をそのままキャラクター化(今回はアイドル化だろうか。私も含まれている。)して、ツイッターの皆で集団幻覚を育てて遊ぶ半生の二次創作的なものから生まれたユニット「一兆光年」が、エイプリルフールに突然曲をリリースしたら面白いのではないかという思い付きを実行したものである。
集団幻覚を育てる過程が殆どクローズドなコミュニティで行われていて、ファンアート(と言っても、描いているのは99%が今回ジャケ絵を担当してくれたこたろうさんだが)含む全てが色々な場所に散らばっている。
そのため、関係者でない人に説明するにはあまりにも面倒だし特に魅力もない。
冒頭にあるように突然曲をリリースしたという経緯だけ理解してもらえれば問題ない。
こーやおつかれ
これから下げるので持ち上げておくけど、まずはおつかれ。
今回の企画のエンジンは間違いなくこーや1人で、彼が全て進めてくれて、自分はそれに乗っかっただけだ。
思ったより内情をバラしていくスタイルである事が判明したので、何を書いても大丈夫だろう。たぶん。
自分の感想の前に言っておきたいあれそれ
・こーやは"スタジオで録音した"と言っているが、あれは"一応防音室で録音した"と表現するのが正しかろう…まあこういうのは盛るだけ盛るのが定石ではあるが…
「荒野」ってあったから身構えたが特にそういうわけでもなかった話する?しました
— ねむのき (@nemunemunemumi3) 2021年3月31日
これは何にも言えないんだけど、とにかくあなたは正しい。そういうわけである。以上。
・完全に自分たちが発表する緊張感で想定が甘かったのだが、エイプリルフールの空気感を読み損ねた。
0時の30分前にページ公開→0時公開としたが、30分前の時点で既に仮眠をとったり0時に備えている人が多く、スタートダッシュで皆ソシャゲ巡回に走るのは完全に想定外だった。自分はただ0時になったらツイッター見るか、くらいの構えしかしないため。
数時間前公開で何かある事くらいは告知しておくべきだった。とは言え、昨日はむしろギリギリまで引っ張るべきと判断して30分前にしたので後悔はないが…
企画のエンジンはこーやだったが、最大の功労者はこーやではないと思っている
こんな事を言うと、自分で作曲しようとして挫折した頃からカウントすると約半年手掛けてきた事になるこーやは大層悲しいと思うが、私と組んでしまった事を後悔して枕を濡らしておいて欲しい。
私はこの企画の最大の功労者は立ち上げ当初からこたろうさんだと思っていて、まさかブログでお礼を言う事になると思わなかったが改めて言う場もないので。こたろうさんに感謝。
オタクキャラクターコンテンツ(この一兆光年も広義のキャラクターコンテンツだ)は絵が本当に大事で、こたろうさんが絵を描き続けなければここまで盛り上がる事はなく、この企画も無かったと思う。
界隈に文筆家もいるのでこれもまた勇気のいる発言ではあるが、今回は本当にそう思っているので言い切りたい。
こーやもこたろうさんもどちらがいなくても完成しないのでどちらが偉いという事はない、という説を採用するのも結構だが、私は製作委員会や声優より、今回は発端となったキャラクターデザインを大変リスペクトしている、それだけの話だ。
スタッフの皆さんありがとう
アイドルに限らず、晴れの舞台で演者は皆こう言う。スタッフの皆さん、そして見に来てくれた皆さんありがとうと。散々聞き慣れた何とも素敵な定型句である。
が、その認識は今大きく変わった。
人を集めるイベント、という意味では少なくとも平均よりは多く関わってきたつもりだが、素人ながらにクリエイティブな領域で演者として作品を出すのは初めての体験だった。
そして今終わってみて、マジで演者ってスタッフと皆さんのおかげでそこにいるんだ…という気持ちが実際に湧いてきているのだ。多分、私が見ていたあの演者もこの演者も、多分90%くらいは心の底からスタッフと見に来た皆さんに感謝していたのだ。
その経緯として、今回作品のコアになるビジュアル、作詞作曲、編集の部分を全部外注しているし、集団幻覚育成計画においても活躍しているのは我々一兆光年のメンバーではないという認識のせいもある(認識、と書いたのはこーやは活動に参加しているが、私の認識ではコアメンバーはこーやではない)
アイドル的エンタメって爆心地たる"そこ"には本当に何もなくて、それを創り、観る人が生み出しているんだ…という実感を得た。
この認識の変化をもって何が起こるかは時間が経ってみないと分からないが、いちオタクとしてかなり貴重な気付きを得たように思う。
MIX技術凄すぎる
これが1番言いたかった制作裏話なのだが、録音している時に色々な、本当に色々な壁を感じて、絶対これじゃ聴ける出来にならないと思っていて、KIZERさんともこれ絶対ヤバくない?いい感じにならんくない?まあ素人の作品だしいっか~みたいな会話をしていて、
これどうすんの?とこーやに聞いたところ、「まあその辺はMIX師が上手いこといい感じにしてくれんのよ」と、不安しかない自分をよそに、黙々とダサいロゴを考えていて具体的な事は一切分からず。まあ別に自分も何か出来るわけじゃないので手を合わせて神に祈っていたが…
音声データを提出した後日出てきた完成品に本当にたまげた。
作曲ソフトの画面くらいは見たことがあるが、MIXする前の音声とMIX後の音声を聴き比べるのは初めてで、ここまでMIXで何とかなってしまうものなのかと2021年いち驚いた。
3人の歌声を合わせるための様々な調整はいいとして、1番驚いたのは(恐らくオートチューンと呼ばれる)声のヨレを補正する技術だ。「あ~→」みたいな本来1文字に対して音程が1つのところを、音程を変えるタイミングをミスって無理に誤魔化すと1文字内で「あ→↑→」と素人カラオケにありがちなヨレが生まれる。伝わっただろうか…?文字だけでは限界が…
現場で他2人が歌っていたのと自分の録音も何度か聴いているのでよく覚えているが、三者三様に声がヨレていて本当にヤバかったのだ。何も分からないのに何とかなる自信があるこーやはどうなってるんだと思うくらいには。(まあ実際何とかなるやろという気持ちが0だったわけではないが)
ボーカルに対して「生歌でも上手い」という褒め言葉があるが、これは相当に重い評価なんだと思い知った。
適当な音源を、本業とは言えその辺の作曲家に依頼してこの出来なのだから、プロが集まって本気で編集したらどんな出来になるのか想像に難くない(つまり普段聴いているCD音源がそれ)
これからはライブでも上手いあの人やその人に、これまでより一層尊敬の眼差しを送って行きたいと思う。
全てタダ乗りしたにも関わらず、あらゆるものが鮮明に見えるようになった気がする、素晴らしい企画でした。